内定・内々定は、ともに企業が学生に対して「採用したい」という意思を伝えることを指します。一般的に10月1日に行われる企業の内定式以前を「内々定」と呼び、10月1日以降は「内定」と呼びます。呼び方の違いはありますが、大きな差はありません。
<内々定の通知の形はさまざま>
内々定の通知方法は、企業によってさまざまです。電話や文書で伝えられる場合もあれば、最終面接の直後や、改めて企業に呼ばれて口頭で伝えられる場合もあります。
①口頭による通知
最終面接の場で「内々定です」と直接的に言われる場合もあれば、「来春から一緒にがんばりましょう」「もう就職活動を終えてもらって良いですよ」などと遠まわしに言われる場合もあります。内々定を意味しているのかはっきり分からない場合は、「内々定と考えてよろしいでしょうか?」と確認しておきましょう。
②文書による通知
採用試験が終了した後に、メールや手紙で内定通知が届きます。なお、その後に誓約書などの書類を提出するように求められる企業もあります。
①入社の意思がある場合
内定をもらった後で、企業から誓約書(入社承諾書)の提出を求められることがあります。入社の意思がある場合は、すみやかに提出しましょう。
②まだ入社を決められない場合
他の企業への活動を続けているなどで、まだ入社を決められない場合は、提出期限まで待ってもらっても構いませんが、提出が遅くなることを事前に企業へ連絡しておきましょう。また提出を迷った際は、キャリアセンター(就職課)や家族に相談しましょう。
複数の企業から内定をもらったとしても、最終的には1社に絞り、他の企業は辞退しなければなりません。内定の返事については回答期限が設けられる場合もあり、いつまでも保留はできません。
早めの決断を心掛けましょう。また、事前に複数の企業から内定をもらうことも想定し、優先順位を決めておくと良いでしょう。
就職活動を終え、卒業後の進路が決まったら、キャリアセンター(就職課)へ所定の形式で速やかに報告するようにしましょう。キャリアセンター(就職課)が学生の状況を把握し、今後の適切な就職支援をする上で必要となります。
入社を決めるべきか迷ったら、両親や先輩、友人、大学のキャリアセンター(就職課)のスタッフなどに相談して、意見を聞いてみましょう。自分では気づかなかったポイントを教えてくれるかもしれません。
オワハラとは、「就職活動オワレハラスメント」の略で、企業が内定と引き換えに就職活動を終えるよう就活生に迫ることを指します。憲法で「職業選択の自由」が保障されているため、企業は内定辞退を拒否することはできませんが、内定辞退に際してこういったトラブルにあった場合は一人で抱え込まず、必ず家族や大学のキャリアセンター(就職課)などに相談して対処してください。
ただし、内定承諾書の提出後の内定辞退は、企業に少なからず迷惑がかかる行為だということを忘れず、誠意を持って対応するようにしましょう。