企業との連絡は電話やメールが主流ですが、作成に一手間かかる手紙は、より一層相手に誠意を伝えることができます。
また、履歴書などの書類を企業に送付する際、書類だけを送るのではなく、「よろしくお願いします」という気持ちを込めた送付状を添えて送りましょう。
手紙は下記のような場面で送ると効果的です。
□ 入社案内などの資料請求
□ 入社案内など資料が届いた際のお礼
□ 会社訪問、OB・OG訪問の依頼
□ 会社訪問、OB・OG訪問のお礼
□ 面接試験など選考後のお礼 など
この中でも、お礼の手紙は特に早めに送付するようにしましょう。会社訪問などのお礼については、その当日に送付準備をし、翌日には投函するようにしましょう。もし忙しくて準備が遅くなったとしても、2~3日中には必ず投函しましょう。
ここでは実際の手紙の文例を紹介します。下記のような内容で、便せん(ハガキでも可)に手書きで書きます。文例は縦書きですが、横書きでも問題ありません。また書く際には、にじまないように万年筆ではなく黒のボールペンを使いましょう。
書き間違えた場合、修正液は使用せず、必ず始めから書き直しましょう。下記の文例はあくまでも参考程度とし、場面や状況に合わせて内容を考えるようにしましょう。
①頭語
手紙の冒頭に記載する言葉。頭語と結語の組み合わせは決まっており、頭語が「拝啓」の場合、結語は「敬具」となります。
②前文
本題に入る前に、時候の挨拶や相手の様子を尋ねる文章を記載しましょう。時候の挨拶はその月によって変わりますので注意しましょう。
<時候の挨拶例>
1月:初春の候 2月:晩冬の候 3月:早春の候
4月:春暖の候 5月:新緑の候 6月:初夏の候
7月:盛夏の候 8月:残暑の候 9月:初秋の候
10月:秋涼の候 11月:晩秋の候 12月:初冬の候
③主文
相手に伝えたい用件を記載しましょう。簡潔に分かりやすく書くことがポイントです。
④末文
結びの挨拶やお礼の文章を記載しましょう。
⑤結語
手紙の終わりに書く言葉。頭語に対応した言葉を記載しましょう。
履歴書や成績証明書など、就職活動中に企業から書類の提出を求められる場面があります。その際は書類だけを送るのではなく、必ず送付状を添えて送りましょう。
①書類を送付した旨を記載する
前述の「手紙の書き方」のポイントをしっかり押さえ、書類を送付した旨を記載しましょう。
②説明会や選考などの感想を伝える
説明会や選考に参加した後に書類を送付する場合は、感想なども書いておくと良いでしょう。
③送付書類の内容を記載する
箇条書きで送付書類の内容を記載しましょう。
①個人宛なら「様」、部署宛なら「御中」を!
ハガキの場合はすべて表面に宛名、送り先の住所、自分の氏名、自分の住所、大学名を記載しましょう。封筒の場合、自分の氏名、自分の住所、大学名、送付日は裏面に記載します。
宛名は、個人名まで分かっている場合は「○○様」と記載。部署名までの場合は「○○御中」と記載しましょう。
②正式名称を記載
例えば「株式会社」を「(株)」のように記載することや、住所や自分の大学名や所属学部などを略して記載することはマナー違反ですので、気をつけましょう。
※企業からもらった返信用ハガキ・封筒の宛名に「~行」と記載 されている場合は、必ず「行」の上に二重線を引き、その横に 「様」や「御中」と記載しましょう。
※裏には必ず「〆」封締めをしましょう。「確かに封をしました」と いうしるしです。
手書きの手紙は、少し手間がかかります。しかし、手間をかけて丁寧に書かれた文章は相手の心に響き、印象アップにつながります。手間を惜しまず、積極的に書くようにしましょう。